着物の楽しみ方の1つに
季節感を取り入れる
というものがございます。

日本は四季折々の草食物がございます。
その季節ごとに描かれた文様や図柄の着物や帯、
帯どめなどを上手にコーディネートするのも楽しみの1つです。

季節のさきがけ

着物の暗黙のルールに季節のさきがけ・さきどりというのがございます。

このルールを知っている人たちから
「桜の季節に桜の着物は着てはいけないの?」
「桜の季節に桜の着物を着ている人をみるとどう思うの?」
といった質問をうけることがございます。

個人的な見解を申し上げると
好きに着ればよろしいのではないでしょうか。

たとえば桜のお花見で
満開の桜が咲き誇るなか、満開の桜の着物を着てきた方がいたとします。
集まった目的は桜を愛でながらの宴会であり、
桜の着物を愛でる会ではありません。
あくまで桜の花がメインです。
しかしながら、もし、このかたが、
「今日は私は桜の精なの!」
とおっしゃるのでしたら
そのコーディネートはそのかたのテーマとしてあったものなのだと思います。

また、三分咲きの桜の時に、
満開の桜の着物を着てきた方がいるとします。
まだ桜がちらほらとしか咲かないので、せめて着物の柄で楽しめるように
という気持ちで着ていらしたのでしたら
それはそれでお花見にきたかたの目を楽しませてくださるのではないでしょうか。

もし知らずに着てきてしまったとしたとしても、周りの方が、わざわざ桜が満開なのに云々という必要はないと思います。
知らないということは、着物を着始めのかたや、単純にそういったことこは気になさらないかたなのだと思うのです。
着物初心者さんならお花見に着物を着てこようという心意気だけでも素晴らしいと思うのです。
それに気になさらないかたにお伝えするのは親切心だとしても相手からすれば大きなお世話かもしれません。

名残

日本には名残という言葉あり、
もしその花や植物が大好きで
少し前に終わってしまったけれど
名残惜しいのでせめて着物で
という気持ちの現れは
とても細やかな情緒とも受け取れるのではないでしょうか。

しかしながら遅すぎる季節には
やはり野暮と思われます。

また、地域によっては先取りになるけれど、地域によってはその季節が終わっていることもございますから、やはり、加減が難しいですね。

季節感をまとうということ

季節感のある着こなしをするには
柄だけでなく色も重要です。

春は春らしい軽やかな色であったり、
秋に入ると少し暗めの色になっていったり。

柄も色もそうですが、
冬に寒々しい色を着ているよりはどっしりとした色のほうが
相手に寒そうなイメージを与えませんし、
夏に暑そうな色よりは軽やかなイメージを与えるもののほうが
相手に暑苦しいイメージを与えません。

わかりやすいのは”雪輪”の柄です。
雪輪は雪の結晶や雪の景色、溶けかけの雪などをを模様化したものといわれております。
要するに雪です。
雪の季節といえば冬。
袷の着物の柄に使われます。
しかしながら、夏物にも使われます。

暑い夏に、雪輪の涼しげなイメージを相手に与えるのです。

涼しげにみえる
温かそうに見える
春らしい色を着る
秋らしい色を着る

季節感のある着物を着るということは
季節をまとうということであり
季節を先取りした柄を取り入れたコーディネートは
周りのかたに
あ、もうそういう季節になるのですね
という気付きを与えます。

自分が着たい着物を着る、
それももちろんよろしいとおもいます。
しかしながら、季節を取り入れるということは
見る相手も気持ちよくさせるということに繋がるのではないでしょうか。

テーマを決める

季節感を配慮しながら着物を着ると思うと大変ですが、
はじめのうちは
ご自分の中でテーマを決めてコーディネイトなさってはいかがでしょうか。

”トリコロールカラー”をテーマに
青い着物に白い帯、赤いリボン

”春”をテーマに
黄色の着物に淡い緑の帯でミモザや菜の花に思い寄せて

”この髪飾りをつかいたい!”をテーマに
髪飾りの色を主に帯締め、帯揚げ、半襟などの小物をそろえてみたり

テーマはどなたかにお話しするものではないので
あくまで自分の中でのテーマです。

テーマを作ることで気分が上がりますし、
何よりコーディネートが楽しくなります。

もし、
着物は1着しかもっていないので、というかたは
カバンやヘアアクセサリーなど小物を工夫してみてはいかがでしょうか。

テーマを決めたり、コーディネートの中に季節を取り入れる工夫をなさると
自然と季節感を取り入れた先取りもわかるようになるのではないでしょうか。

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